日本初、清掃工場に CO2回収装置
佐賀市 地元に累計40億円の経済効果
佐賀市は日本初の清掃工場における二酸化炭素分離回収設備である、CCUプラントを2016年8月から稼働している。
ゴミを焼却した際に発生するガスからCO2を日量最大10トン回収可能だ。民間に供給し、植物の成長促進に役立てている。周辺には、CO2を利用する企業の進出が相次ぎ、累計で40億円以上の経済効果と80人以上の雇用を創出し、地球温暖化だけでなく、地域活性化にもつなげている。
市は、CO2を新たな資源として活用することで付加価値の創出を図るため、13年から東芝、九州電力、荏原環境プラントと共同で研究を開始。同年10月には回収したCO2を使って、野菜を栽培する植物工場を併設した。
また、市は20年10月に「ゼロカーボンシティさがし」を表明。脱炭素化の実現には市民や事業者の協力が不可欠である。
市の担当者は「清掃工場で回収したCO2で育てた藻類や野菜が消費と結びつくことで、市民が環境問題について考えるきっかけにしていきたい。無理をしない自然体の生活でも環境負荷の低減につながるよう、社会をリデザインする」と展望を話している。
循環経済新聞より引用