キュウリで全農実証施設
高軒高×環境制御 未経験でも成果!
収穫量断トツ! 10アール〜55トン超
JA全農は6日、佐賀市にある大規模栽培実証施設「ゆめファーム全農SAGA」で、国内最高記録となり、全国平均の4倍のキュウリの収量、10アール当たり55.6トンを達成したと発表した。栽培は土耕、養液の両方で成功。特に養液栽培では従来より簡単な仕立て法を採用し、経験が浅くても多収を実現できる。成果を元に既存農家、新規農家の双方にノウハウを提供し、農家手取り向上につなげる考えだ。
多収を実現できた理由は、ハード、ソフト面の整備と生産者のサポートだ。軒が高く環境が安定するハウスを使い、CO2や温度湿度をコントロールする制御機器を導入。茎の太さや肥培などの熟練農家の意見をデータ化し、記録しながら管理を改善していった。この結果、生育と着果量を大幅に促進。10アール収量の全国平均、約14トンを大きく上回った。
経験によらず多収を実現できるよう、栽培法も工夫した。同ファームの養液栽培では、茎を一本だけ伸ばしてワイヤで吊るす「ハイワイヤー栽培」を導入。
全農は「今の技術の最高水準を示せたが、実際の経営ではいくら費用をかけ、どこまで収量をとるかのバランスも大事だ。農家に提案できるモデルを然り作っていく」(高度施設園芸推進室)と話している。
日本農業新聞より引用